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皆さんこんにちは!
株式会社ハリケーンマスター、更新担当の中西です。
さて今回は
~設計基準~
ということで、看板製作における設計基準を、「安全性」「法令」「デザイン」「施工環境」の視点から深く掘り下げてご紹介します。
安全・法律・効果を両立させる“プロの設計”とは何か
お店の顔、企業のシンボル、街の景観
看板(サイン)は、ただの表示物ではなく、情報伝達とブランディングを担う重要な装置です。
しかしながら、看板の製作には「見た目が良ければOK」ではなく、
構造的な安全性・法令遵守・視認性・耐久性など、専門的な設計基準を踏まえる必要があります。
看板の設計では、以下のような要素を総合的に判断する必要があります
設置場所の環境(屋内/屋外/高所/地上)
看板の種類(自立式/壁面直付け/突き出し型/屋上設置など)
使用目的(店舗集客/企業案内/案内標識/広告)
視認距離・視認方向(歩行者・ドライバーなど)
構造強度・耐候性・安全性
📌 設計の善し悪しが「広告効果」と「公共安全」の両方に直結します。
屋外看板は常に風雨・紫外線に晒されます。特に台風・突風時の落下事故防止は最重要課題です。
看板種別 | 計算基準風速(例) |
---|---|
屋外広告物(一般) | 地域によって異なるが34~38m/s |
高所看板(10m以上) | 風圧力設計が必須(荷重試験対応) |
📌 高さ・面積・形状により、構造計算書の提出が求められる自治体もあります。
自立看板や屋上看板では、基礎や支柱の構造設計が重要です。
土台は地盤条件に応じた鉄筋コンクリート基礎を設計
支柱は耐食性・曲げ応力・ねじり応力を考慮した鋼材選定
アンカー固定の際は引抜試験やケミカルアンカーの使用が必要
📌 建築基準法に基づく「工作物確認申請」の対象になるケースもあります。
看板は「建築物等に設置される広告物」として、法律・自治体条例で規制されています。
法令 | 内容 |
---|---|
屋外広告物法 | 高さ・面積・表示内容・掲出区域の制限 |
建築基準法 | 高さ13m超または面積10㎡超→構造確認が必要 |
各自治体条例 | 色・点滅・設置方法・許可制限など細かく規定 |
📌 地域により「景観地区」「歴史的保存地区」では色やサイズに厳しい制限があります。
項目 | 基準の目安 |
---|---|
文字サイズ | 視認距離(m)×10〜15mmが目安 |
配色 | 背景と文字のコントラスト比(4.5:1以上推奨) |
照明 | 内照式/外照式/間接照明など用途に応じた選定 |
視認方向 | 通行人・車両の進行方向に対する角度配置 |
情報量 | ひと目で伝わる情報量(少なすぎず多すぎず) |
📌 美しくても読めない・見えない看板は「広告としての価値がゼロ」です。
設計段階で「誰に、何を、どう見せたいか」を明確に定義することが成功の鍵。
看板のデザインは企業の第一印象を左右する重要な要素。
設計者とデザイナーが連携し、以下のような観点で設計を行います。
素材 | 特徴 |
---|---|
アルミ複合板 | 軽量・コスト◎・耐候性あり |
ステンレス | 高級感・耐食性◎ |
アクリル/ポリカ | 発光・透過・内照看板に最適 |
木製 | 温かみのある印象/屋外は劣化対策必要 |
LED内照 | 夜間でも視認性抜群(省エネ対応) |
📌 ロゴの再現性や耐候性、経年劣化の程度など、素材の選定はブランディングと維持費に影響します。
設計段階で準備すべき主な書類
設置図(平面・立面・断面)
構造計算書(必要な場合)
屋外広告物許可申請書
安全対策計画書(高所作業ありの場合)
近隣説明資料(大型・光源ありの場合)
📌 特に自治体によっては、許可が下りるまで数週間かかるケースもあるため、設計初期から申請を意識して動くことが大切です。
看板製作は単なる「物づくり」ではありません。
それは、“構造安全性”と“広告デザイン”と“法規制”を高度に融合させる専門職です。
適切な設計がなければ
✔ 落下事故やクレームのリスク
✔ 集客できない「見えない看板」
✔ 許可が下りず設置できない
そんなトラブルが簡単に起きてしまいます。
だからこそ、プロの設計者・看板業者は、見た目だけでなく、機能・安全・法令までをトータルで設計していく力が求められるのです。
分野 | チェック項目 |
---|---|
安全 | 構造強度、風圧試験、施工方法の検討 |
法規 | 屋外広告物法、建築基準法、条例確認 |
デザイン | 配色・ロゴ・視認距離・照明方式 |
視認性 | 通行方向、文字サイズ、情報量の最適化 |
材質 | 屋内/屋外、耐候性、質感、予算とのバランス |
書類 | 設計図、構造計算書、各種申請書類の整備 |